【状態】C: 表紙スレ, ヨゴレ等
ポルトガルの映画監督ペドロ・コスタは、映画『カーサ・デ・ラヴァ』(1994年)の制作準備を進める過程で、脚本の代わりにスクラップブックを作成しました。
彼が目にしたもの、読んだもの、多くのアイデアやイメージを、この一冊にまとめたのです。絵画、映画のスチル写真、手紙、新聞記事、落書き、小説の引用、ポストカード、セリフの断片、スナップ写真などが、この映画の撮影を通じて彼を導きました。そして、リスボンに戻った後もこのスクラップブックを継続し、最終的に完成させました。
緑色の表紙のこのノートは、やがてひとつの独立した存在となり、コスタの思考の軌跡を記録する視覚的なオブジェとなったのです。