flotsam books（フロットサムブックス）

イリノイ州・シカゴを拠点とするアメリカ人フォトグラファー Daniel Shea （ダニエル・シェア）の写真集「BLISNER, IL」です。本書は2012年に自費出版で発表した「BLISNER, III」の架空の続編としてまとめられ、それぞれ2008年よりイリノイ州・シカゴに拠点を写した作者が、重化学工業衰退により荒廃した現地の様子をドキュメントしたものである。タイトルの「Blisner」は作者によって設定された架空の町の名前でアリ、イリノイ州（IL）の歴史の提示として地域と密着しながら捉えられた作品が収められている。

2009年に惜しむべくも夭折したNew Yorkのアーティスト Dash Snow（ダッシュ・スノウ）の2001年から2009年までの写真作品、コラージュなどをまとめたZINE。2nd edition。

1960年代スロベニア（当時のユーゴスラビア）に生まれた写真家 Jose Suhadolnik（ホセ・スハドリニック）の写真集「BALKAN PANK」です。若干１３歳で写真を始め、１６歳の時にはフォトジャーナリストとして働いていたっていうから驚きです。この本は非常に有望な若手ジャーナリストだったホセが引き寄せられたカウンターカルチャー、主に８０年代のパンクやスクワット運動の中に身を置きThe Bastards や VideoSexといったバンドが繰り広げる夜のエネルギーを記録した写真集です。

オランダ・アムステルダム出身の写真家、Viviane Sassen（ヴィヴィアン・サッセン）の写真集「Umbra」です。

佐久間元（Gen Sakuma）の写真集「そこへゆけ（Go There）」です。写真家が東京の街を徘徊し、歩き続けて撮ったモノクロームのスナップ写真。それだけ聞くと、ありがちだなって思うかもしれないけど、違うかった。違かった。俺、誤解してたわ。日常にはひっそりとシュールな光景が混じってる。あまりに自然に溶け込んでるから、普段は気がつかない。いや、シュールな光景を繰り広げてる人だって気がついてないよ。日常の中の非日常とかそういう事じゃないんだよね。自然って不自然なもんでしょ？みたいな。日常って日常じゃないよね？みたいな。上手く説明出来ないけど、世界は面白さで溢れてるね。って思った。

オランダ・アムステルダム出身の写真家、Viviane Sassen（ヴィヴィアン・サッセン）の写真集「ETAN & ME」です。本作はギリシャ神話に出てくるエロスとタナトスの愛と喪失、自己と他者を探求する物語を主題とし、南アメリカ・スリナム共和国の人里離れたジャングルにある村で撮られたEtanという名の青年のポートレイトと、古代ナルシス神話や大プリニウス絵画にインスパイアされた作家自身のポートレイトが織り交ざるようにまとめられている。

Hedi Slimane（エディ・スリマン）の写真集「Berlin」です。エディ・スリマンが自分の周囲、友人たち、そしてドイツの首都で地味な生活を送る平凡な場所を写真に収めたベルリンがここにある。 若い世代の人生に対する姿勢を視覚化した強烈な写真の中で、スリマンは、安心感や既製のアイデア以外の何かに対する共通の願望を明らかにしています。

イタリアのフォトグラファー Mario Sorrenti（マリオ・ソレンティ）の2004年にニューヨークのギャラリーで行われた壁を使ったインスタレーションを元に本の形に落とし込み再構成した写真集「 DRAW BLOOD FOR PROOF 」です。

清野賀子（Yoshiko Seino）のファースト写真集「The Sign of Life」です。『THE SIGN OF LIFE』に収録された写真は、千葉、茨城、青森、愛媛、高知など、すべて日本国内で撮影されています。にもかかわらず、ここには日本の風景として類型化しているような写真は一点もありません。普段私たちが繰り返し目にする、絵葉書的な日本の風景写真は、残念ながら、決して現代を代弁はせず、21世紀を生きる私たちにフィットする感覚からはほど遠いものです。しかしなぜか、人影もなく、一見何の変哲もない静謐な清野賀子の写真には、私たちが共有できる現代の感覚が記録されています。彼女が本書で提示した60の場所は、それぞれに日本のどこかで見たことのある、けれどもあらためてその魅力について思考されることのなかった場所と言えるでしょう。

清野賀子（Yoshiko Seino）の写真集「至るところで　心を集めよ　立っていよ」です。