【Photographs by】Sakuma, Gen(佐久間元)
【出版社】roshin books 2014年 Limited edition of 600 copies.
【装丁】embossed cloth covered hardcover(ハードカバー)
【ページ】80 pages with 67 black & white plates
【サイズ】22.5 x 30 cm
【状態】A : New
佐久間元(Gen Sakuma)の写真集「そこへゆけ(Go There)」です。写真家が東京の街を徘徊し、歩き続けて撮ったモノクロームのスナップ写真。それだけ聞くと、ありがちだなって思うかもしれないけど、違うかった。違かった。俺、誤解してたわ。日常にはひっそりとシュールな光景が混じってる。あまりに自然に溶け込んでるから、普段は気がつかない。いや、シュールな光景を繰り広げてる人だって気がついてないよ。日常の中の非日常とかそういう事じゃないんだよね。自然って不自然なもんでしょ?みたいな。日常って日常じゃないよね?みたいな。上手く説明出来ないけど、世界は面白さで溢れてるね。って思った。
1979年生 愛知県出身、佐久間元(Gen Sakuma)は東京を拠点として活動するストリートフォトグラファーです。東京を中心に、各地を徘徊し撮影し続けています。そして東京清澄白河にTAP Galleryを創設し精力的に活動しています。2006年の最初の個展から一貫して「そこへゆけ」というタイトルを冠した作品を作り続けていて、今回の写真集が彼のこれまでの活動の集大成となる最初の写真集になります。
作家のトレードマークでもあるメガネの奥底から光る眼光に捉えられた光景は、普段我々が目にしている日常とは少しばかり違います。風景から地名を剥ぎ取り収集した世界、それはまぎれもなく彼が目指す「そこ」という別世界なのです。
写真集の装丁は、赤い布貼りにうっすらと写真がシルクスクリーンで描かれています。その上にメガネの箔が押されることにより、あたかも写真作品の世界を作家が支配しているかのようにも見えます。また、赤い布貼りの表紙などの他、三方もシルクで赤く塗られ、本そのものは完全に赤色でパッケージングされています。上質のブックデザインに美しい印刷、roshin booksが自信を持ってお薦めできる作品です。