flotsam books（フロットサムブックス）

日本の写真家 滝口浩史（Koji Takiguchi）の写真集「窓 : SOU」です。2004年、写真新世紀展にて作品『狭間』が準グランプリを受賞して10年。この作品から始まった家族の生と死をテーマとした写真集です。

アルフレッド・ヒッチコックの名作サスペンス映画と同じタイトルである最新作「VERTIGO」は、横田の特徴を最も鋭敏な形で体現したシリーズであり、「Back Yard」の進化系と位置付けることができます。
加えて、ヌードのクローズアップや上空からの撮影などのこれまでにない視点によるアプローチや、シークエンスを意識させる編集により映画や絵画など他の視覚芸術との接続点を見ることができます。

荒木経惟（Nobuyoshi Araki）のタカイシイギャラリーで行われた展覧会「左眼ノ恋: Love of the Left Eye」に合わせて刊行された写真集です。20歳の頃にエルスケンの『セーヌ左岸の恋』の写真集を見て、女性に同じポーズをさせて写真を撮っていた荒木によるエルスケンへのオマージュでもあります。見えなくなった視界のように右部分を黒マジックで塗りつぶしたポジフィルムから写真をプリントしています。

第8回キャノン写真新世新世紀展での優秀賞授賞（荒木経惟選）や、第19回ひとつぼ展入賞などの経緯を持つ、日本人フォトグラファー岡部桃（Momo Okabe）の作品集「BIBLE」。本書は「純粋過ぎる故に器用に生きられず、周りから誤解され世界に捨てられてしまった人が 絶望の先に辿り着く哀しく美しい風景」を表現する為に制作され、東京・宮城・インドで撮影された作品が収録されている。

フランスの出版社 Funny Bones Editionsプロデュースによる、中藤毅彦（Takehiko Nakafuji）の写真集「PARIS」です。モノクロの強いハイコントラストで撮られた現在のパリの街や人々は、光と影の中で時間や時代を失ったかのようです。昼か夜かも曖昧になり、現代かどうかも怪しく感じられる。かつてスイス人であるロバート・不ランクがアメリカ人を捉えたように、日本人、中藤毅彦がパリの光と夜を鋭く写し出している。って思った。かっこいいっす。

佐久間元（Gen Sakuma）の写真集「そこへゆけ（Go There）」です。写真家が東京の街を徘徊し、歩き続けて撮ったモノクロームのスナップ写真。それだけ聞くと、ありがちだなって思うかもしれないけど、違うかった。違かった。俺、誤解してたわ。日常にはひっそりとシュールな光景が混じってる。あまりに自然に溶け込んでるから、普段は気がつかない。いや、シュールな光景を繰り広げてる人だって気がついてないよ。日常の中の非日常とかそういう事じゃないんだよね。自然って不自然なもんでしょ？みたいな。日常って日常じゃないよね？みたいな。上手く説明出来ないけど、世界は面白さで溢れてるね。って思った。

倉田精二（Seiji Kurata）の名作写真集「FLASH UP」の復刻版。ブックデザインはマッチ・アンド・カンパニー。１９７５年から１９７９年の間に撮られた暴走族、ヤクザ、ゲイ、夜の女たちの作品が掲載されております。

写真家・牛腸茂雄（Shigeo Gocho）歿後30年を悼んで、無念にも彼の遺作となった写真集『見慣れた街の中で』を増補・新装復刻版です。
ポジフィルムに可能なかぎり近い色味を再現し、初版本（作品47点収録）にはなかった27点の作品を新たにスキャニングして所収した完全版とも言える作品集です。

東京を拠点に活動しているyusuke yamatani (山谷佑介)のファースト写真集です。
数年前、国内を放浪していた作者が最後にたどり着いた大阪で、そこで出会った友人たちと過ごした日々を記録した写真集です。
パンクやスケーター、そして女の子たちとの、日々繰り返される夜から朝へのストーリー。
Ryan McGinley, Larry Clark, Jacob Holdtらに影響を受けたという彼の作品は、時代や場所を超えた普遍的な若者の姿を写し出しています。
また、作中に登場する彼の友人たちがいつも履いていたボロボロのパンツをイメージして作られたという装丁も、この写真集を構成する大切な要素となっています。限定150部。

濱谷浩（Hiroshi Hamaya）の「雪国」「辺境の町」につづく３作目の写真集「裏日本」です。
人間が人間を理解するために。日本人が日本人を理解するために。