【Photographs by】Masahisa Fukase(深瀬昌久)
【Text by】Tomo Kosuga(トモコスガ)
【Introduction by】Simon Baker
【出版社】赤々舎 2018年
【装丁】Hardcover(ハードカバー)
【ページ】416 pages with col. and monochro. illus.
【サイズ】26 x 19.5 cm
【状態】A: New
深瀬昌久、待望の集大成。
私性と遊戯を追い求めた40年。
1960年代から日本写真の第一線で活躍した写真家・深瀬昌久。だが、1992年の不慮の事故により、その活動は閉ざされた。「鴉」が不朽の名作として語り継がれる一方、そのほか大半の作品については紹介される機会が失われた。
本書は、謎多き写真家 深瀬の40年間に及ぶキャリアを俯瞰し、その写真表現の全貌を初めて浮き彫りにする。
北海道の写真館の家系に生まれ、「私性」と「遊戯」の視座に根差した写真表現を多岐にわたる手法で探求した。その人生の中心には常に写真が腰を据え、内なるリビドーは周囲を巻き込み、己の人生をも破滅へ向かわせた。
初の決定版となる本書は、作品ひとつひとつを時系列順に整理し、深瀬が雑誌に残した撮影後記や手記から、その制作意図や背景を全26章にわたり丹念に描き出す。
これまで断片的にしか見えてこなかった深瀬の作品が、軌跡となって立ち現れ、生涯をかけてカメラの先で何を見つめようとしていたのかを本質的に探ろうとする。
巻末に年譜及び、主な雑誌寄稿を付す。
写真表現の豊かさと凄みを湛え、未来に手渡す大冊。
このどろどろと黒い視線の持主が、
日常意外にあたたかい笑顔の持主であることも
つけ加えたい
山岸章二 1971年(出版社HPより)