flotsam books（フロットサムブックス）

Grey Organisationは、1980年代初頭にイーストロンドンとソーホーで生まれたポストパンクのアート集団で、1991年に解散しました。

本書は、悪名高いコーク・ストリート襲撃事件から、1985年の労働党の選挙キャンペーンのためのドローイング、ハンドプリント、テレホンカード、De La Soulのアルバムジャケット「3 Feet High and Rising」の下絵、ICAの外でのパフォーマンスの写真など、グループの作品の幅と深さに及んでいます。
これらの驚くべきイメージは、1980年代に爆発した鬱積した怒りを記録したものです。

それから36年、The Mayor Galleryの展覧会は、拒絶され、権利を奪われ、疎外され、無視されることを拒否したアーティストたちの豊かさを称えるものです。

Richard Prince（リチャード・プリンス）は、アメリカの象徴を見抜く目を持っており、車のボンネット、サイン入り写真、広告、そしてTシャツなど、その象徴をアートとして表現するコツを知っているアーティストです。
張りのあるキャンバスの壮大さを揶揄するようにフレームにさりげなく張られ、雑にペイントやシルクスクリーンを施されたTシャツは、プリンスの最近の作品の中ではより親しみやすいスケールとなっています。
ジョークから抽象画、ヒッピーやジミ・ヘンドリックスなどのロック・アイコンのイメージまで、さまざまな題材のTシャツは、プリンスのキャリアを振り返るミニ・サーベイ（アーティストがTシャツをデュシャンのように小箱に詰め、ミニ回顧展を開催していると想像すればよいだろう）です。
また、アーティストの娘のために制作されたシリーズでは、動物や花のドローイングなど、あまり馴染みのないイメージを描いている。これらの作品は、プリンスが現在もアメリカの風土を利用していることを示すものであり、本展で初めて紹介されます。

ル・コルビュジエ（1887-1965）は、オフィスビルや住宅の設計・機能・施工、さらには20世紀のアートやデザインに影響を与えた人物ですが、芸術家としての彼の役割については、これまで広範かつ正確な検討がなされてきませんでした。
ル・コルビュジエは、50年以上にわたって、機械的なものへのこだわりと、詩的な造形の探求という、相反する両極の間で揺れ動きました。
美学的なものと創造的なものから生まれる相互のインスピレーションは、彼の「秘密の実験室」である芸術家のアトリエで行われました。
本書は、彼の作品のあらゆる側面を集約し、絵画、ドローイング、彫刻、タペストリー、家具、建築のスケッチやプラン、そして書籍や写真を理解するための新しいアプローチに到達した最初の出版物です。本書は、純粋主義的な絵画や初期のヴィラから、ル・コルビュジエの価値観の再解釈や晩年の作品まで、幅広い領域を5つの章で構成しています。

本作品集は、1975年にメトロポリタン美術館で開催され物議を醸した展覧会以来、ニューヨークで初めて開催されたHans Hartung（ハンス・アルトゥング）の晩年の芸術作品に焦点を当てた展覧会に合わせて刊行されました。
晩年は、車椅子に縛られながら、ひたすら創作に打ち込んでいたようで、作品にはそれまでの作品に通じる自由さ、革新性、野心性が感じられます。
スプレーペイントの技法は、滑らかで透明な色のブロックから、飽和したカリグラフィーのような霧状の線まで、絵具の重ね方や効果に優れたバリエーションをもたらしています。これらの作品は、自然界、光と影の性質、空間の無限性などを暗示しながらも、現代の問題を先取りした芸術的な存在として際立っています。
これらの作品は、アルトゥングが健康を害するという必然性を持ちながらも、大胆不敵な探求を続けていることを物語っているのです。
アルトゥングはこう語っています。
「私は、心も体も精神も自由でありたいと思います。自分も他人も、そのすべてを閉ざしたくはないんだ」

靴ひも、航海用のロープ、糸の切れ端。Sheila Pepe（シーラ・ぺぺ）は20年にわたり、これらのアイテムを膝の上に乗せたり、部屋を埋め尽くすような超越的な作品に変身させてきました。
彼女の多才さ、ユーモア、フェミニスト的な視点は、過去20年にわたる彼女の成長をたどる本書で、見事に表現されています。
エッセイでは、家父長制の概念に対抗するためにフェミニストや工芸の伝統とどのように関わっているのか、また彼女の作品のサイトスペシフィックな性質について考察しています。

年代順、テーマ別に構成された本書は、クィア理論、工芸品制作、パーソナル・ジオグラフィーの分野で重要な仕事をするアーティストに焦点をあてています。

1998年にウォーレン・フィッシャーとケイシー・スプーナーによって設立されたFischerspooner（フィッシャースプーナー）は、大衆娯楽と芸術の間にある表現力の可能性を追求する哲学的な挑発から始まりました。
この万華鏡のようなモノグラフは、フィッシャースプーナー・プロジェクトの最初の5年間について、前例のない洞察を与えてくれます。
ニューヨークのスターバックスでのデビューから、国際的なアート界への電撃的な進出、そしてメジャーレーベルとのレコーディング契約によるメインストリームでの知名度向上まで、「New Truth」は、アート、音楽、パフォーマンスの境界線を深く覆すフィッシャースプーナーの探求の記録です。
また、アバンギャルドが純粋な喜びの言葉へと変換される未来を予言するような、千年来のユニークな瞬間を捉えています。

近代化にはさまざまな形態がありましたが、軍国主義が世界を侵略する前の激動の時代には、きらびやかな消費文化が最も目に見える形で関連していました。
西洋のジャズ・エイジの流行や新技術が氾濫する中、日本の大都市、特に東京は、デパート、カフェ、茶屋、映画館、社交ダンスホールなどの活気ある通りを、新たに解放された世代に最も魅力的な場所として提供しました。
近代建築、工業デザイン、ファッションは伝統的な芸術の影に隠れ、日本は国際的な舞台で活躍することを目指したのです。

本書は、第二次世界大戦までの数年間、デザイナーやアーティストが、日本におけるモダンとは何かを様々な方法で視覚化したことを検証しています。戦車や近未来の街並みが描かれた着物、洋装のボブヘアーのおしゃれな日本女性の絵、工場や農業の労働者が連帯しているビラなど、驚くべきイメージが満載です。

日本美術・歴史研究の第一人者による論考は、日本社会におけるさまざまな緊張関係を明らかにし、このような権力、進歩、美のイメージが、このもろい時代に、いかに、なぜ国民が近代性を祝い、新しい目的へと転換させることができたのかを示しています。

Joseph Cornell（ジョセフ・コーネル）がキュビスムの画家 Juan Gris（フアン・グリス）に魅了され、両者の作品に新たな光を当てた洞察に満ちた研究書。
コーネルがキュビスムの「カフェの男」を初めて見たのは、1953年10月のことでした。この出会いをきっかけに、コーネルはグリスへのオマージュとして、グリスの絵画の形式的要素を反映したモチーフを用いた手製のシャドーボックスを十数点制作しました。

本書は、コーネルがグリスに深く魅了され、グリスから多大な影響を受けたことを作品から推測し、フランス文化やバレエへの共通の関心など、二人の共通点を探るユニークな一冊である。
コーネルの有名な箱について新たな視点を提供すると同時に、グリスの絵画についても光を当て、一世代を隔てて生きた前衛芸術の重要人物2人の接点を確立しています。

「Maria Pergay - Complete Works 1957-2010」は、伝説的なフランスの家具デザイナーの作品を初めて包括的に調査したもので、その作品は何十年にもわたって世界中の顧客やコレクターを魅了しています。

Maria Pergay （マリア・マリア・ペルゲイ）は、1968年に発表した代表的な作品であるフライングカーペット・デイベッドとリングチェアを皮切りに、ステンレスを用いた作品で最も知られています。
1980年代後半から1990年代にかけては、ロシアからの重要な依頼を受け、ステンレススチールに真珠層、漆、銘木などの素材を組み合わせて、印象的な効果を生み出す革新的な作品を作り続けました。

本書は、デザイナーの協力のもと、50年以上にわたるペルゲイの創作活動を網羅しています。
300点以上の作品について、事実に基づいた詳細な解説と、その多くが未公開の現代およびヴィンテージ写真で構成されています。

90年代 purple のアートディレクション、近年ではZUCCaとのコラボレーションなどで知られる、フランスのアーティスト、アートディレクター Christophe Brunnquell（クリストフ・ブランケル）の未発表コラージュ集「BOULEVARD HAUSSMANN」です。