flotsam books（フロットサムブックス）

このカタログは、Marlene Dumas （マルレーネ・デュマス）が30年前にオランダに移住して以来、南アフリカで初めて開催した個展をきっかけに制作されました。
展覧会で発表された50点以上の絵画、ドローイング、版画のほか、作家が収集した私信、資料、写真などを収録し作家自身の著作も収録しています。
美術に関する独自の解説から、格言的な文章や詩まで、洞察力に富み、ウィットに富んだ、示唆に富んだ内容となっています。

INDIENNES（アンディエンヌ）とは、16世紀にインドからヨーロッパに渡った捺染・彩色された綿織物のことです。
フランスやスイスのメーカーがすぐに模倣し、17～18世紀にはヨーロッパ全土で大流行し、社会やファッションに多大な影響を与えました。
本書は、この高収益産業の形成に貢献した多くのスイス人の役割を初めて詳しく紹介するものであり、またチューリッヒ美術館での展覧会と連動して、インドとスイスが織りなす歴史や、ガンディーの独立闘争を撮影したウォルター・ボスハルドの写真についても紹介されています。

「Dear Clay」は、Stephanie Baechler（ステファニー・ベヒラー）の緻密なスケッチブックから抜粋した見開きページを年代順に展示し（2013-2019）、制作過程を記録した35mm写真も集めています。
彼女の芸術的実践への親密な洞察を提供し、作品の構想から制作、輸送、設置に至るまで、何が作品を促進しているのかを明らかにします。
最終的に演出されたオブジェとしてではなく、未完成のもの、流動的なものとして作品を見ることができます。
このイメージのアーカイブを活性化することで、従来のギャラリーでのプレゼンテーションの表面の背後にある、作品のアイデンティティを生み出すものを探すことができるのです。

レバノン系アメリカ人アーティストであるWalid Raad（ワリッド・ラード）は、写真、ビデオ、レクチャー、パフォーマンス、彫刻、コラージュ、ドローイングなど、ほとんどすべての分野にわたって活動を展開しています。
ラードのアプローチは、アート作品は不変のものではなく、むしろ文化的または物理的な移動の間に意味やその形態を変える変幻自在の量であるという仮定に基づいています。
例えば、レバノン戦争を扱う際、彼は一見本物のように見えるアーカイブという形式を用いて、統一された物語を失った社会と西洋の鑑賞者とを対峙させています。

ドイツの電子音楽のパイオニアと彼らが影響を与えた人々の貴重なアイテムの魅力的なコレクションを紹介し、1970年代初頭から現在までのクラフトワークの美的成果を記録しています。
ダンスミュージック、特にデトロイトテクノに影響を与えたクラフトワークの非常に影響力のあるマシンミュージックの美学を、プロモーション資料、楽譜、廃盤のレコードメディア、ポスター、写真、音楽玩具などで表現しています。

イギリスのアーティスト Toby Mott（トビー・モット）の作品集「DICTATOR POSTAGE STAMPS （独裁者の切手）」です。
本書は、2020年年出版された「Dictator Banknotes」に続くもので、モットが権力の闇、特に絶対的権力に魅了されていることを示すものです。
この出版物はアルバムとしてデザインされており、25枚の本物の独裁者切手と、それぞれの独裁者についてのテキスト、そして彼らの蛮行についての逸話や彼らのカラフルな人生についてのユーモラスなメモが収められています。

Ai Weiwei（アイ・ウェイウェイ）の芸術と政治との密接な関係を、美しい図版とともに紹介する一冊。

「Everything is art. Everything is politics（すべては芸術である。すべては政治である）」と語る、世界的アーティスト、アイ・ウェイウェイ。
本書は、彼の40年にわたるキャリアの中から、彫刻、インスタレーション、写真、ビデオなどを取り上げ、現代の社会問題にも言及した包括的な一冊です。

Erwin Wurm（エルヴィン・ヴルム）の作品は、現代美術の中で特別な位置を占めています。
1980年代後半から、彫刻、オブジェ、パフォーマンスの境界を探ってきた彼の作品は、視覚的なパワーがあり、簡単に手に入るものでありながら、実存的な疑問を投げかけています。

ゲルハルト・リヒターは、現代を代表する世界的な画家の一人です。
彼の魅力的な視覚的空間は、抽象と具象が絡み合い、浸透し合う、独特のオリジナリティとクオリティを特徴としています。
本書は、リヒターの作品における「風景」というテーマに特化したものです。
リヒターが60年以上にわたってこだわり続けてきたこのジャンルからは、画風の発展以上のものを見て取ることができます。本書は、リヒター芸術の意義と絵画的本質の理解を深め、21世紀における自然と風景というテーマへの現在の洞察を切り開くものです。

本書は、映画界の巨匠の未発表のグラフィック作品500点を初めて紹介する画期的な書籍です。
本書は、ロシア国立文芸資料館（RGALI）の協力のもと、幼少期のスケッチからセットや衣装のデザイン、シュールな精神分析画から後期の抽象画まで、彼の独特かつ進化した画風を通して、エイゼンシュテインの並外れた人生とキャリアをたどっています。