板坂佳枝 写真集: YOSHIE ITASAKA: Infinity Complex Landscape
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2014年のウクライナ危機以降、日本人写真家/旅人の Yoshie Itasaka(板坂佳枝)は、オデッサ、キエフ、ハルキウ、ドニプロ、ザポリージャ、マリウポリ、クリミアなどを含むウクライナ各地を旅しながら日常の風景を撮影してきました。
本書は、日本人の視点からウクライナの近代史を改めて見つめ直す機会を与えてくれます。彼女のきわめて個人的な旅の記録を通して、ソビエト連邦が崩壊したその後の時代「ポストソビエト時代」のこの地域の歴史を理解してほしいという思いが込められています。
『Infinity Complex Landscape』は、写真家が10年以上にわたりこの地域を訪れ撮り続けた写真をまとめた作品集です。写真家の言葉を借りれば「10年ほど絶望に追いつかれぬ速さで逃走しながら...収集集積してきた記憶のアーカイブ」です。
ユーロマイダン、ウクライナ危機、そしていまだに続くロシアの侵攻、周辺国のヨーロッパ化、都市と地方、世代間に横たわる果てしないイデオロギーの対立──。この複雑な背景を「複雑」という言葉に押し込めてわかったつもりになってはいないだろうか。
写真家は「其の地の真実は、其の地を訪れなければ理解することはできません。」と続けます。そして当事者でない者として安易に思考停止することなく考え続けていかなければならないと締めくくります。
写真家は、逃走の記録と記していますが、これは一人の小さな存在である非当事者の抵抗の記憶であり、祈りであるように思います。遠くウクライナの地を想像する時、そこに広がる風景や建物を、人々を、農産物をはっきりと思い浮かべることは、実際にその地を訪れた者しか出来ないでしょう。報道で知る様々な事柄の裏側には人々の生活があり、風景があります。これらの写真は写真家の感じた怒りも悲しさもやるせなさも美しさも全て包み込んで静かにそっと言葉を超えて訴えかけてきます。
本書には、ポストソビエト史・政治研究の第一人者であり、2019年に全米民族研究学会(ASN)の著名なハッテンバッハ賞を受賞した松里公孝教授によるテキストも収録されています。
【Photographs by】Yoshie Itasaka(板坂佳枝)
【Text by】Kimitaka Matsuzato(松里公孝)
【出版社】Kehrer 2025年
【装丁】Hardcover(ハードカバー)
【ページ】288 pages with 185 color illustrations
【サイズ】23 x 16.5 cm
【状態】A: New
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