30年以上にわたり、PURPLEは東京で大きな存在感を維持してきましたが、これまで「日本」をテーマに特集を組んだことはありませんでした。本号は、日本への賛歌となり、現代世界におけるラディカルなインスピレーションの強力な源泉としての日本の現代文化にスポットを当てます。 この号では、日本に対するあらゆる形のジャポニズムや、観光やノスタルジックな関心は排除します。その代わりに、日本とその広範囲にわたる影響力について、前衛的で革新的、そして明らかに現代的な視点を提示します。

ベルギー、アントワープのデザイナー、アントワープ・シックスのひとり Walter Van Beirendonck（ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク）の作品集「MUTILATE」です。ポップなカラーリング、表紙にジッパーのついた、遊び心に溢れた作品集です。

ジョン・ガリアーノによメゾン マルジェラのオートクチュールコレクション 2024「アーティザナル」のカタログ。写真はPaolo Roversi。

『Comme des Garcons Parfums 1994-2025』は、ペブルボトルシリーズ、特別版、コラボレーションの全コレクションを、象徴的なパッケージやユーモアにあふれた印刷物とともにコム デ ギャルソン パルファムの30年間にわたる卓越した革新的な香りとデザインを紹介しています。 常に新しく、決して同じことを繰り返さず、常に未来を見据えて進化し続けてきたブランドの1994年の時代を超えて愛される「オード パルファム」から、2024年の未来的な酸素香「オードゥール 10」まで、多彩なラインアップが、鮮やかなカラー印刷と厚手の紙を使用した美しいイメージが収録された豪華な一冊にまとめられています。

「BIll」ベルギーのグラフィックデザイナー Julie Peeters（ジュリー・ピータース）とElena Narbutaite（エレナ・ナルブタイテ）が編集とデザインを担当したテキストに邪魔されることなく写真ストーリーを視覚的に読むことを優先する年刊誌です。 この号は、12種類の異なる用紙にCMYK、シルバー、白黒で印刷されたオフセット印刷の192ページと、和綴じの見開きページで構成されています。 Ketuta Alexi-Meskhishvili、フィルムメーカーGillian Garcia、スイス人ビジュアルアーティストのBeat Streuli、ホンマタカシ、Adrianna Glaviano、フランス人ビジュアルアーティスト Mimosa Echard、イギリス系パレスチナ人アーティストのRosalind Nashashibiの他、Martiniano shoes、アムステルダムの写真スタジオBlommers/Schumm が寄稿しています。

ナン・ゴールディンはプラダのキャンペーン写真を撮り、デヴィッド・ラシャペルはキャメルのタバコの広告を手掛け、ユルゲン・テラーは i-D、w、The Face でモデルを撮影してキャリアをスタートさせました。 芸術の世界の商業化が進み、ファッション写真の少なからぬ探求的な側面が生まれ、視覚的な参照領域が絶えず拡大する中、美的イメージと商業的圧力の間の論争は、おそらく今日ほど重要かつ複雑になったことはありません。 これらの緊張と重なりを研究するために、「Chic Clicks」は約40人の写真家を招き、フリーワークとファッション雑誌や広告キャンペーンから出版されたエディトリアルの両方を発表しました。 商業作品で有名な写真家は、個人的な探求的なプリントを提供し、美術の世界で名声を得た写真家は、その後ファッション企業や雑誌に雇われた作品を展示します。 付随するエッセイは、最先端のファッション雑誌から現代アート写真の分野まで、さまざまな観点からファッション写真にアプローチしています。

スキンヘッズやヨージヤマモト等の写真でも知られるロンドン出身の写真家Nick Knight（ニック・ナイト）の８０年代の作品を中心に編まれた自らの名前を冠した美しい写真集。

今年創刊10周年をむかえるインディペンデントマガジン『STUDY』が、渋谷PARCOの2024-25秋冬コレクションのローンチにあわせて、同館とコラボレーションZINEを制作しました。 全ルックのモデルとして、今年5年ぶりに活動を再開した女優・モデルの福島リラが登場。 そして、同誌創刊号でファッションストーリーを手がけた写真家の鈴木親とスタイリストの小山田孝司が再び参加し、衣装には〈LOEWE〉〈JIL SANDER〉〈UNDERCOVER〉のアイテムを使用。 撮影は渋谷駅から渋谷PARCOへ向かう途中の路上および渋谷PARCOの屋上で行われました。

Vogue, i-D, Harper’s Bazaarなどで活躍するNew Yorkを拠点に活動するフォトグラファー Stanislaw Boniecki（スタニスワフ・ボニエッキ）は、個人プロジェクトの一環として東京を訪れ、2023年秋冬のプロエンザ・スクーラーコレクションを撮影しました。 彼は10年前に住んで働いたこのお気に入りの都市を再訪します。

イギリスの出版社 BARON は、Joakim Andreasson（ヨアキム・アンドレアソン）が2015年から2017年までの3年間に撮影した2005s/s以前のHELMUT LANG（ヘルムート ラング）のオリジナル・デザイン10,300点以上の写真と関連資料を編集したブックを発表します。 この本には、元デザイナーのアーカイブが保管されていたSOHO（ニューヨーク）のビルを襲った、今では悪名高い2010年の火災から救い出され、数年後に売却されたアパレルとアクセサリーを視覚的にまとめられています。 アンドレアソンによる写真は、これらの販売のための視覚的なサポートとして用意されたもので、大惨事の状況によってあらかじめ決定された編集で、ヘルムート ラングのデザインの重要かつ比類のない調査として機能しています。

スウェーデン・ストックホルム発のユニセックススニーカー＆ストリートウェアブランド Eytysのビジュアルブックです。

スウェーデン・ストックホルム発のユニセックススニーカー＆ストリートウェアブランド Eytysのビジュアルブックです。

「Nomad Archive」は、スペインの写真家、Alberto García-Alix（アルベルト・ガルシア・アリックス）の作品の第一弾です。 1975年から1981年にかけて撮影された初期の写真から、当時の彼の日常生活や周囲の環境を紹介しています。 彼の作品は、フランコ将軍の死、内戦後の集会、最初のLGBTQ権利デモなど、スペインの政治的、社会的、文化的混乱の歴史的瞬間も捉えています。 このアーカイブは、ガルシア＝アリックスの作品の新たな見方を提供し、彼の最も象徴的なイメージのいくつかを、新たな文脈と物語を提供する未公開写真と並べることで再解釈します。

スタイリスト 小山田孝司（Koji Oyamada）の作品集「なにがみてるゆめ」です。 2020年から2023年にかけて小山田は友人、知人たちに声を掛けて、彼らの生活する場所や小山田と共に訪れた場所で、当日着ているコーディネイトに小山田の集めてきた洋服やアクセサリーを一点足してポートレートを作成しました。 写真家は小山田と親交のある23人が担当しています。 それはポートレートであり、ファッションスナップであり、ドキュメントでもあるようで、小山田の作品であり、写真家の作品でもあり、被写体一人一人の作品でもあり、色々な境界が穏やかに混ざり合っているような心地よいカオスのような作品集です。

kudos とflotsam booksのコラボTシャツ "THIS BOOKSTORE IS CLOSED ALMOST EVERYDAY."のビジュアルを鈴木親（Chikashi Suzuki）が撮り下ろした作品をまとめた限定zineです。

イタリア出身のファッション写真家 Paolo Roversi（パオロ・ロベルシ）の写真集「Studio」です。 『studio』は、ロベルシの約20年にわたるスタジオポートレートを検証します。パリのスタジオ内で、ロヴェルジは8×10インチのポラロイド形式を使用して撮影し、画像をベースプレートに貼り付ける前に、画像が色あせるのを待ちます。彼の長時間露光による近距離撮影は、スタジオ写真の初期の美学を活かしつつも、歴史と幽霊の間で揺れ動く新たな緊迫感を帯びています。 通常のスタジオポートレートに見られる装飾を排除し、ロヴェルジの被写体は、モデルとしてだけでなく、写真家としても彼自身の姿を露呈させるような、脆弱で強烈な表現を見せます。

「Sarajevo to Paris（サラエボからパリへ）」ファッションかルポルタージュか、本のタイトルを決めるのは気が遠くなるようなことです。私はドキュメンタリー写真家を自称していましたが、たまたまファッションの仕事をすることになりました。 80年代末は、世界史の中でも興味深く激しい時代で、ファッションの世界では特にクリエイティブな時代でした。 若い女性写真家として、私はその両方の世界に興味を持ちました。新聞や雑誌の取材で、ミラノやパリのファッション・ウィークや、レバノンやイラクの紛争地帯を訪れていたのです。 幸いにも怪我をすることなく、ドキュメンタリー写真で成熟したのは、旧ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の戦争とサラエボ包囲戦のときでした。 30年後の今、振り返ってみると、ドキュメンタリーとファッションという2つの世界は、今でも私の仕事を定義しています。この2つの世界は、私のアーカイブの中で等しく表現されています。 この本は、私のファッション作品を集めたもので、出版されるのは初めてです。 「Sarajevo to Paris（サラエボからパリへ）」と名付けたのは、時々、片方からもう片方へ直接旅をしていたからです。この2つの都市は、私の人生に大きな影響を与えたのです。

Guy Bourdin（ギイ・ブルダン）のイメージは、商業写真とファインアートの両方の領域に影響を与え、今日もなお共鳴し続けています。 彼は、商業写真のスタイルと意味の両方に根本的な変化をもたらしました。 彼のファッション撮影は、神秘的で催眠的、超現実的であり、欲望の真の無気味な本質を露呈しています。 ブルダンは、ファッションという文脈の中で、私たちに強いるのは製品ではないことを教えてくれます。

2008年、当時フランス人スタイリストとして活躍していたChristopher Niquet（クリストファー・ニケ）は、ビバリーヒルズのレストランで1960年代のスーパーモデル、ペギー・モフィットを見かけました。 それまでサインを欲しがることはなかったが、どうしても彼女のサインをもらいたくなってしまいました。 この瞬間が、ファッションの歴史を変えた顔への執着心に火をつけ、ニケは、この業界の真骨頂といえるモデルたちにアプローチし始めたのです。 「当初の目的は、抽象的で無機質な美しさを超えて、肉体的な感覚を取り戻すことでした。私にとって、それぞれのサインは、想像上の存在に女性的なリアリティを取り戻させたのです。」 ジーン・シュリンプトンからジェリー・ホール、ローレン・バコールからイザベラ・ロッセリーニ、アニタ・パレンバーグからナオミ・キャンベル、スティーブン・マイゼル（本書の序文を執筆）、カール・ラガーフェルド、ダイアナ・ヴリーランドやリチャード・アヴェドンといった並外れたファッション界の巨匠のミューズなど、サイン集を通し女性美の重層な歴史を探っています。

Life Before_ もし、ある種が下降する進化のスパイラルから目を覚ますとしたら、それが気候変動であって欲しくはないでしょう。なぜなら、それは非常に強固な惑星のリセットボタンだからです。そして、気候の均衡が崩れたときには、この種が当たり前のように享受している生態系、天候、景観、生物、植物を失い、二度と取り戻せなくなることを避けるには遅すぎるのです。 しかし、私たちはここにいる。