【Photographs by】ayakaendo(遠藤文香)
【Text by】Yuzu Murakami(村上由鶴)
【Designed by】Katsuya Kato(加藤勝也)
【出版社】roshin books 2023年
【装丁】Hardcover(ハードカバー)with leaflet
【ページ】Unpaged with 64 col. plates.
【サイズ】27.5 x 23 cm
【状態】A: New
ayakaendo(遠藤文香)はアニミスティックな世界を具現化する表現活動で評価され、そしてこの先を期待されている作家の一人だ。その活躍はアートだけではなくファッションなどの世界にも広がり、幅広い世代の心を掴んでいる。
roshin booksが今回、そのayakaendoの初の写真集として出版する作品は、遠藤が大学卒業時に製作した大型の手製本をリメイクしたものである。さまざまなカメラで撮影された遠藤の作品にとって重要なモチーフである花の写真を布に転写し、その周辺を自ら裂くという手作業を施した作品。
光により露光された花を柔らかな支持体である布にその形を移し替えることで、花は新たな形を手に入れ、その布地は遠藤の意志の力で裂かれることで、そこでしかない今を手にすることになる。そしてそれが紙に貼り付けられた瞬間にその時間は永遠のもへと変化する。
揺れ動く自身の感情の投影か、それとも花が魅せる魔力的な美しさにただ突き動かされたのか、引き裂かれた生地の揺らぎは明滅するストロボライトの光のような強い感情を感じさせる。
まだ、遠藤がアニミズムに辿り着く以前の作品であり、そして現在の遠藤の作品を紐解く上でも重要な鍵となるのが本作品である。(出版社HPより)