【Photographs by】Kimura, Hajime(木村肇)
【Text by】Goto, Yumi(後藤由美)
【出版社】L'Artiere Editions 2016年
【装丁】Hardcover(ハードカバー)
【ページ】104 pages with b&w photos
【サイズ】30.5 x 24.5 cm
【状態】A : New
日本の写真家 木村肇(Hajime Kimura)の写真集「PATH IN BETWEEN」 です。テキストは後藤由美さん。 「PATH IN BETWEEN」は、写真家の亡くなった父親の辿った道や、家族と訪れた場所などを手がかりに、失った父親との記憶を思い出すための視覚的記録です。
父親との記憶を思い出そうとした時、木村は、そのほとんど失っていると気がつきました。写真はハーフフレームのカメラで撮られ、2つずつの画像で構成された作品は太い黒い境界線で区切られており、それは、連続したシーケンスでありながら、失われた過去を取り戻すための写真家の不可能とも思える試みを繰り返し示唆しているようである。
その試みは眩い思い出に近づくことはできますが、完全に再構築することはできません。写真家は生きてるときにはほとんど知らなかった父親の性格の本質にほとんど達しているようです。神秘的な父親の姿は、時にはページを横切る漠然とした思い出のシルエットを通して現れます。なんとなくだけど、写真における記録するということと、人間が持つ記憶するということが、絶望的なまでに別のことであり、それでもなお、補完しあえるような関係にあることを表してるようでもあり、個人的な記録と記憶を通していながら、普遍的なことなようでもある気がする。