【Artist】Catharina van Eetvelde(キャサリン・ファン・エトヴェルデ)
【出版社】Kehrer 2016年
【装丁】Softcover(ソフトカバー)
【ページ】224 pages with 144 illus.
【サイズ】27.9 x 21.6 cm
【状態】A: Like New
2004年以降、Catharina van Eetvelde(キャサリン・ファン・エトヴェルデ)は、ドローイングについて、他に類を見ない画期的なスタンスをとっています。
彼女にとってドローイングは常に作品の基礎となるものですが、ドローイングを紙という媒体だけに縛られた活動として理解しているわけではありません。
むしろ、ドローイングは世界と、特に自然科学と関係を持つ方法なのです。
まさに人類学的なアプローチで、自然科学が私たちの生活や概念をどのように形成しているのかを分析、調査しています。
一見、揺るぎない科学の権威に反して、ファン・エトヴェルデは自分の芸術を、予測も操縦もできない混沌としたシステムに設定しています。
ファン・エトヴェルデは、自分の作品のもろさを十分に認識して描いています。
素材に細心の注意を払ったとしても、彼女は永遠の作品を作るわけではありません。むしろ、彼女のドローイングやコラージュはとても繊細な作品です。
ベクターで描かれたドローイングやアニメーションを構成するデータも、コンピュータのソフトウェアに依存しているため、その寿命は限られています。
紙の上に残した痕跡としての線、紙やフェルトに糸で刺繍した言葉としての線、空間に直線的に配置された素材としての線、アニメーションとして画面に一瞬現れては消えていく幽霊のようなデジタルの線など、作家はあらゆる形で線を作り出します。